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ノーコード 初級

Zapier vs Make 比較|中小企業向け料金・機能の選び方

著者: れん (更新: ) 約12分で読了
#Zapier #Make #自動化ツール 比較 #ノーコード #iPaaS

中小企業の業務自動化なら、シンプルな業務にはZapier、複雑なフローやコスト重視ならMakeが最適です。 「自動化したい業務の複雑さ」と「月間処理件数」の2軸で判断できます。 この記事では、料金・機能・運用コストの3観点に加え、中小企業の実務シナリオ別コスト試算とn8nを含めた三者比較で、自動化ツール比較の判断材料を提供します。どの業務から自動化すべきか迷っている方は、まず自動化すべき業務の見つけ方をご覧ください。

項目ZapierMake判定
おすすめな人非エンジニアでシンプルな自動化を素早く始めたい人コスト重視で複雑なワークフローを組みたい人-
料金(有料最安)月$29.99〜月$9〜Make
無料枠月100タスク / 5 Zap月1,000クレジット / 2シナリオMake
対応アプリ数7,000+2,400+Zapier
UIリスト型(直感的)ビジュアルフロー(全体把握しやすい)用途次第
学習コスト低(非エンジニアでもすぐ使える)中(設計思考が必要)Zapier
複雑なフロー対応条件分岐あり(100ステップ上限)ルーター・イテレーター対応(無制限)Make
日本語対応一部日本語化英語中心Zapier

※料金は2026年2月時点の情報です。各ツールの全プラン比較は自動化ツール徹底比較マトリクスでも紹介しています。

ZapierとMakeの基本的な違い

ZapierとMakeは、異なるWebサービスをつないで業務を自動化するノーコードツールです。いずれもiPaaS(Integration Platform as a Service)と呼ばれるカテゴリに属します。Zapier Make 違いを一言でまとめると、「手軽さのZapier」と「柔軟性のMake」になります。

Zapierの特徴

Zapierは2012年に設立された老舗の自動化ツールです。ワークフローを「Zap」(ザップ:トリガーとアクションを組み合わせた自動化の単位)と呼び、リスト型のUIで直感的に操作できます。課金は「タスク」単位で、Zapが正常に実行された回数で消費量が決まります。

Makeの特徴

Makeは旧Integromat(インテグロマット)として知られるツールです。ワークフローを「シナリオ」と呼び、ビジュアルフロー型のUIでフロー全体を俯瞰できます。課金は「クレジット」(旧オペレーション)単位で、モジュール(処理ステップ)1回の実行につき1クレジットを消費します。

課金単位の違いが実務に与える影響

同じ「フォーム送信 → スプレッドシート記録 → Slack通知」というフローでも、課金単位の違いで消費量が変わります。

処理内容Zapierの消費Makeの消費備考
フォーム送信 → スプレッドシート → Slack通知(3ステップ)1タスク3クレジットZapierはフロー単位、Makeはステップ単位
上記を月100回実行した場合100タスク(無料枠ちょうど)300クレジット(無料枠1,000の30%)Makeの無料枠に余裕あり

Zapierの無料枠は月100タスク、Makeは月1,000クレジットです。3ステップのフローの場合、Makeの1,000クレジットはZapierの約333タスク分に相当します。処理件数が多い業務ほど、Makeのコスト優位性が高まります。

料金プラン詳細比較(2026年2月時点)

料金プランとは、各ツールが提供する月額(または年額)の利用プランです。ここでは両ツールの主要プランを並べて比較します。

プランZapier 料金/月Zapier タスク数Make 料金/月Make クレジット数
無料$0100タスク / 5 Zap$01,000クレジット / 2シナリオ
有料1$29.99(Professional)750タスク$9(Core)10,000クレジット
有料2$103.50(Team)2,000タスク$16(Pro)10,000クレジット
上位Enterprise(要問合せ)カスタムTeams $29〜 / Enterprise(要問合せ)10,000クレジット〜

※Zapier: 公式料金ページ、Make: 公式料金ページ(2026年2月時点)

Makeは2025年8月以降、従来の「オペレーション」から「クレジット」制に移行しました。基本的にモジュール1実行=1クレジットですが、一部の高負荷処理ではクレジット消費が増える場合があります。

中小企業のシナリオ別コスト試算

実際の業務シナリオで月額コストを試算しました。

業務シナリオ月間件数ステップ数Zapier消費Make消費Zapier月額Make月額
受注 → スプレッドシート → Slack通知月30件330タスク90クレジット無料無料
日次の売上レポート自動生成月30回530タスク150クレジット無料無料
問い合わせ → CRM登録 → メール返信月200件3200タスク600クレジット$29.99無料
上記3つを合計--260タスク840クレジット$29.99無料

月200件の問い合わせ対応が加わるとZapierは無料枠(100タスク)を超え、有料プラン($29.99/月)が必要です。一方、Makeは3業務を合計しても840クレジットで無料枠(1,000クレジット)に収まります。処理件数が増えるほど、Makeのコストメリットが大きくなることが分かります。

中小企業の業務別おすすめ

業務別おすすめとは、自社の業務内容や運用体制に合わせた最適なツールの選定指針です。

Zapierが向いているケース

Zapierがおすすめなのは、以下の条件に当てはまる場合です。対応アプリが7,000以上と多いため、ニッチなSaaSを利用している企業に強みがあります。

  • ニッチなSaaSとの連携が必要(対応アプリ数で圧倒的に有利)
  • 非エンジニアが1人で運用する(UIがシンプルで学習コストが低い)
  • シンプルな1対1の連携が中心(トリガー → アクションの直線的なフロー)
  • テンプレートで素早く開始したい(数千種類のテンプレートあり)

Makeが向いているケース

Makeがおすすめなのは、コスト最適化や複雑なフロー構築が求められる場合です。

  • 月間処理件数が多い(無料枠が大きく、有料プランも安い)
  • 条件分岐やループを含む複雑なフローが必要(ルーター・イテレーター・アグリゲーター対応)
  • データの整形・集約処理が必要(JSON操作やHTTPモジュールが充実)
  • 開発経験のある担当者がいる(ビジュアルフローを設計できるスキルがある)

ハイブリッド運用という選択肢

実務では「受注通知のようなシンプルな処理はZapier、月次集計レポートのような複雑な処理はMake」というハイブリッド運用も有効です。それぞれの強みを活かすことで、コストと運用効率のバランスを取れます。

n8nという第三の選択肢

n8nとは、オープンソースのワークフロー自動化ツールです。セルフホスティング(自社サーバーでの運用)すれば、月額コストを大幅に抑えられます。

比較項目ZapierMaken8n(セルフホスティング)
月額料金$29.99〜$9〜無料(サーバー代のみ)
対応アプリ数7,000+2,400+400+(コミュニティ製含む)
操作性簡単(リスト型)中程度(ビジュアル)中〜高(ビジュアル)
セルフホスティング不可不可可能
データの保管場所クラウド(米国)クラウド(EU)自社サーバー
AI機能AI by ZapierMake AILangChainノード対応
運用保守不要不要サーバー管理が必要

n8nが向いている中小企業の条件は、社内にサーバーを管理できるエンジニアがいること、月間処理件数が非常に多いこと、そしてデータを自社サーバーに置きたい場合です。ただし、サーバー保守の工数やアプリ連携数の少なさには注意が必要です。

詳しくはn8nセルフホスティングガイドで、具体的な構築手順を解説しています。

まとめ:自社に合ったツールの選び方

ツールの選び方とは、自社の業務要件・予算・人材に合わせて最適な自動化ツールを決定するプロセスです。以下のフローチャートを参考に判断してください。

├─ 自動化したい業務がシンプル(1対1連携)
│   ├─ 対応アプリが多く必要 → Zapier
│   └─ コスト最優先 → Make
├─ 複雑なワークフロー(条件分岐・ループ)
│   ├─ ノーコードで運用したい → Make
│   └─ エンジニアがいる&コスト最優先 → n8n
└─ まずは無料で試す → Zapier無料プラン or Make無料プラン

最初のステップとして、まずは無料プランで1つの業務を自動化してみることをおすすめします。実際に使ってみることで、UIの好みや自社業務との相性が明確になります。

n8nでのセルフホスティングに興味がある方は、n8nセルフホスティングガイドで具体的な構築手順を解説しています。また、ノーコードツール全体の選定基準については自動化ツール徹底比較マトリクスもあわせてご覧ください。

よくある質問

ZapierとMakeのどちらが初心者向けですか?

Zapierの方が初心者向けです。UIがシンプルで、すぐ使えるテンプレートも豊富に用意されています。Makeはフロー全体を視覚的に把握できる反面、設計の考え方に慣れるまで時間がかかります。

無料プランでどこまでできますか?

Zapierは月100タスク・5つのZap、Makeは月1,000クレジット・2つのシナリオまで無料で利用できます。小規模な業務の自動化であれば、無料プランで十分に検証可能です。

ZapierとMakeの課金単位の違いは何ですか?

Zapierは「タスク」単位で、Zapが正常に実行された回数で課金されます。Makeは「クレジット」単位で、モジュール1回の実行ごとに1クレジットを消費します。同じワークフローでもステップ数によって消費量が異なるため、事前にコストを試算することが重要です。

ZapierやMake以外の選択肢はありますか?

オープンソースのn8nはセルフホスティングすれば月額コストを大幅に抑えられます。Microsoft環境が中心の場合はPower Automateも候補になります。n8nの詳細は「n8nセルフホスティングガイド」をご覧ください。

中小企業が自動化ツールを選ぶ際の最も重要な判断基準は?

判断基準は3つあります。自動化したい業務の複雑さ、月間処理件数(コストに直結)、運用する担当者のスキルレベルです。ツール料金だけでなく、教育や保守にかかる隠れコストも考慮して選びましょう。

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